矯正歯科豆知識 その1(なぜ歯を抜くの?)
2018年7月26日
こんにちは、福井県福井市の矯正歯科みねた、院長の峰田です。豪雨被害後に早めに梅雨が明けて以来、酷暑続きの毎日ですが、体調管理も大変ですね。被災地の早期の復旧をお祈りいたします。
歯並びでお悩みの皆様の、矯正歯科治療についての疑問、心配、質問などいろいろある事と思います。これから矯正歯科について、都度豆知識として掲載していこうと思います。
今回は、「そもそもなんで歯を抜かなきゃいけないの?」という疑問についてお話しします。まず、矯正治療をするために絶対に歯を抜いて治療するわけではありません。歯を抜かなくても治療出来る場合には、当然歯を抜かないで治療します。では、どんな場合に歯を抜いた治療が必要になるのでしょう? 大きく分けると次の3つの場合に分けられます。
1.歯が大きくて歯並びのガタガタが非常に大きい場合
歯が生えている部分の骨を歯槽骨と言いますが、この歯槽骨に対して生えている歯の大きさが大きすぎると、生える場所が足りなくてきれいに並べるスペースを得るために歯を抜く必要が出てきます。
2.前歯が前に出ていて口が閉じにくい場合
次に、前歯の歯軸が前の方に大きく傾いているために唇の邪魔をして口が閉じにくい場合には、飛び出している前歯を後ろに下げる必要があります。この場合に前歯を下げるスペースを得るために歯を抜く必要があります。
3.歯の状態が悪いとき
歯を動かすにあたって、歯と骨が癒着といってくっついてしまっていたり、歯根の状態などに問題がある場合や、歯の生えている位置が悪すぎて移動に適さない場合などに歯を抜く必要が出てきます。
逆に言えば、これらの条件に問題がなければ歯を抜かずに矯正治療を行う事ができるという事になります。
また親知らずについては、治療前、治療中の抜歯の可能性や矯正治療後に抜歯をしてもらった方が良い場合があります。患者様の親知らずの状態によって変わりますが、必要性が高い場合にはご理解のうえ抜歯した方が良いかと思います。こちらは親知らずの事で、また取り上げたいと思います。