かわら版4号を発行しました −その1−
2015年5月23日
福井県福井市の矯正歯科みねた、院長の峰田です。マンパワーが少ない中、当院のスタッフが頑張ってかわら版第4号を作ってくれました。
ーなぜ虫歯はできるのか?ー
虫歯のメカニズム
ものを食べると、口の中には食べカスがどうしても残ります。口の中にいる細菌(ミュータンス菌)がこの食べカスを元にして、ネバネバしたノリのようなものを作り出します。これが歯垢(プラーク)と呼ばれるものです。砂糖などの糖分を多く含む食べカスは、特に細菌に好まれます。この歯垢の中で糖分が分解されて酸や毒素を作りだし、歯を溶かしてしまうのです。
虫歯の条件
- 虫歯になりやすい質の歯
- 歯垢をつくりやすい糖分などを含む飲食物、摂取の頻度
- 虫歯菌(ミュータンス菌)の量
- 時間の経過・磨けているか
- 唾液が少ない、酸を中和する能力の弱い唾液
【酸で歯が溶ける!?】
炭酸飲料水やコーラなど、酸性の飲み物こそが、歯が溶けてしまう原因となります!この「食品に含まれる酸で歯の表面のエナメル質が溶ける事」を酸蝕症・酸齲歯といいますが、そのほかにも、原因は様々です。酸蝕症の原因としては大きく2つに分けられます。
- ①外因性要因:・飲食物由来の酸→清涼飲料水、柑橘類、酒類、酢 ・酸性の内服薬→ビタミンC、アスピリンetc… ・環境中の酸(職業病)
- ②内因性要因:・摂食障害(拒食症、過食症) ・自己誘発性嘔吐 ・逆流性食道炎等による胃酸
このように、口腔内の環境が酸性(ph5.5~5.7以下)になると、歯の表面のエナメル質表層から歯の成分である「リン酸カルシウム」や「カルシウムイオン」が唾液中に溶けだし、 歯が脱灰(歯が溶けやすい状態)します。この時はまだ虫歯の穴は開いていない状況です。その後、口腔内のphが5.5~5.7以上に戻ると、虫歯にはならず、再石灰化が起こり、歯が元どおりになります。つまり、phが中性に戻る前に飲食を繰り返したり、phを中性に戻す力のある唾液の分泌量の少ない就寝時前に飲食したり、また、口腔内が酸性の状態で歯ブラシをしたりすると、酸蝕症や、虫歯が進行してしまいます。